延命地蔵尊
延命地蔵尊
俗に「お地蔵さん」と親しく呼ばれる仏さまで、上端に数個の丸い輪がついた錫杖を右手に握り、左手には災難を除ける宝珠を持って、困っている人がいればどこへでも現れ助けてくれる。
地面の蔵と書いて地蔵、我々の食するすべての物は、地面から成り立っている。
したがって地面は食物の宝庫つまり蔵、そこから名付けられた。
お寺の山門の脇などに、六体並んだ地蔵を見かけるがこれは「六地蔵」と呼ばれ一体の地蔵菩薩の変身で、「 檀陀 ・ 宝珠 ・ 宝印 ・ 持地 ・ 除蓋障 ・ 日光 」 の地蔵である。
それ以外にも、「 子安 ・ 子育て ・ とげぬき ・ 笠 ・ 延命 ・ 厄除け ・ 石切り ・ 田植え 」 といった地蔵菩薩がある。ちなみに、お地蔵さんは、釈迦が亡くなってから次の仏になることになっている弥勒菩薩が、この世に現れるまでの五十六億七千万年の間、観音菩薩とともに、仏に代って衆生の苦しみや悩みを救う菩薩とされている。
当山の延命地蔵は、江戸時代の造像で、当時の疫病封じと延命を祈願されて祀られた。